実施報告:第3回 日本ブレインスポッティング研究大会

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2022年9月3日~9月4日にかけて、第3回 日本ブレインスポッティング研究大会を開催しました。

オンラインにて開催し、80名程度の方々にご参加いただき盛況のなか終了しました。

 

第3回 日本ブレインスポッティング研究大会

9月3日(土) プログラム 9月4日(日) プログラム
10:00-10:05 開会 10:00-10:05 開会
10:05-11:35 マリホセ講演会 10:05-11:05 個人発表①A・B
11:35-12:25 鈴木-マリホセ座談会 11:10-11:40 個人発表②A・B
12:25-13:30 昼休み(音楽紹介) 11:40-12:10 個人発表③A・B
13:30-14:20 BSPエピソード(大会準備委員紹介) 12:10-13:15 昼休み
14:20-15:20 Group Process Spotting(GPS) 13:15-14:45 公開コンサルテーション
15:20-15:30 休憩 14:45-14:55 休憩
15:30-16:20 DAVID博士の新しいモデル 14:55-16:25 大会企画シンポジウム
16:20-16:30 休憩 16:25-16:30 閉会
16:30-18:00 BSP英語プロジェクト
18:00-18:10 閉会・連絡

【プログラム内容・要旨】

● 9月3日(土)10:00-18:10

・『マリ・ホセ講演会「セラピストに必要なもの,それは愛」』 10:05-11:35
講師 マリ・ホセ氏

Brainspottingセラピスト,コンサルタント,トレーナー,オーガナイザー。一般企業,航空会社,医療機関などで,人材育成やマネージメントに携わる。コーチングにおいて修士号を修得し,コーチングやBSPを取り入れた対人援助に携わり,30年弱の臨床歴がある。BSPにおいてオランダ,ベルギー,フランス,日本,中国,マダガスカル,ウクライナ,トルコ,ジョーダン,アゼルバイジャン,UAE,南アフリカ,インドネシアでトレーニングを実施,また創始者Grand博士の補佐で,世界中でのBSPトレーニングに関与している。

講演概要:

・関係性に基づくセラピーをより効果的にする基本的な態度について

・非言語のコミュニケーションが効果的である理由について

・良い関係性がもたらす肯定的な脳の反応について

・反抑圧的関係性が癒しをもたらすことについて

 

・『鈴木-マリ・ホセ座談会』 11:35-12:25
通訳者 池島良子
所属:ロルフィング Body in Balance主宰

 

・『昼休み(音楽紹介)』 12:25-13:30

日本初のバイオラテラル音楽「Into me」を同曲の作曲家兼ギタリストが生演奏。BSPにおけるバイオラテラル音楽についてBSPトレーナーより解説。

 

・『BSPエピソード(大会準備委員紹介)』 13:30-14:20

今年度の大会準備委員会は,新たに3名の仲間を加えて7名で活動している。役員紹介も兼ねて,BSPとの出会い,臨床領域,活用方法など,各役員自身から紹介する。

 

・『Group Process Spotting(GPS)』 14:20-15:20
本プログラムでは,BSPをグループ形式で応用した治療の試みであるGroup Process Spotting(GPS)の概要とその結果を報告する。自己組織化の問題の中で,特に対人関係の困難さを抱えた医療機関で治療を受ける患者6名を対象に,半構造化されたセッションを10回提供した。結果,全般的な症状,そして対人関係の困難さにおいて高い効果量で有意に改善が認められた。

 

・『DAVID博士の新しいモデル』 15:30-16:20
本プログラムでは,BSP開発者のDavid Grand博士による新しいBSPモデルであるNeuro-experientialモデル(神経経験的モデル)を紹介するビデオを,日本語へと通訳,またトレーナーによる解説を加えながら紹介する。

 

・『BSP英語プロジェクト』 16:30-18:00
本プログラムでは,英語のパフォーマンスに対するBSPの影響を調べるプロジェクトについて,その概要と結果について報告する。12名に対してBSPを1度実施し,プロジェクト実施中の不安と英話勉強のモチベーション,プロジェクトの前後における否定的な予測,英語力の変化を調べた。その結果,全ての変数において,プロジェクト前後における有意差と,不安,モチベーション,否定的な予測の変数において高い効果量,英語力において中程度の効果量が認められた。

 

● 9月4日(日)10:00-16:30

・『個人発表』 10:05-12:10

・個人発表①A:「BSPの介入の選択肢の1つとして閉眼を促すことについての検討」 10:05-11:05
発表者:西田正憲(せとぐち心療内科クリニック;芳龍福祉会)
司会:鈴木孝信(杏林大学)

・個人発表①B:「愛着障害と考えられた事例」 10:05-11:05
発表者:飯森洋史(飯森クリニック)
司会:太田茂行(生活心理相談室ナヌーク)

・個人発表②A:「トラウマケア技法の実践とピアトレーニングの関係 ―北海道ブレインスポッティング勉強会の例から―」 11:10-11:40
発表者:齋藤暢一朗(北海道教育大学)・関根恵(こころとそだちの相談室みなみな*のんの)・富本典子(札幌ひいらぎクリニック)・鈴木孝信(東京多摩ネット心理相談室)
司会:渡辺めぐみ(常磐大学)

・個人発表②B「癒しと拡張のためのニューロエクスペリエンスモデル:フリーフォーム・ブレインポッテイングの紹介と実践報告」 11:10-11:40
発表者:加藤澄江(カウンセリングオフィス・ペアベール;帝京平成大学大学院)
司会:太田茂行(生活心理相談室ナヌーク)

・個人発表③A:「リソースモデルのブレインスポッティングにおける視点の小さな工夫」 11:40-12:10
発表者:深谷篤史(如月心理相談室;NPO法人メンタルコミュニケーションリサーチ;医療法人社団コスモス会 紫藤クリニック)
司会:渡辺めぐみ(常磐大学)

・個人発表③B:「BSPによる英語パフォーマンス向上の影響に関するインタビュー調査」 11:40-12:10
発表者:福永美紀(Mindpro Psychological Medicine Centre)
司会:鈴木孝信(杏林大学)

 

・『公開コンサルテーション』 13:15-14:45
事例提供 檜原広大(カウンセリングルーム セコイア)
1つのBSP事例について,鈴木国際トレーナーをはじめ複数のコンサルタントが適宜にコメントをしながら,会場の皆さんの意見や質問もふくめつつ進行するコンサルテーションです。ご発表頂いた資料を丁寧に,さまざまな角度から検討して,BSPの豊かな可能性と,クライエントさんにとっての最大の癒しの可能性を探究していきます。

・『大会企画シンポジウム「BSPの多様な適用の工夫」』 14:55-16:25
企画趣旨:
BSPはトラウマセラピーの技法に留まらず,幅広い臨床ニーズへの適用可能性が示されている。「多様な世界に対するBSPの適応を探求する」という大会テーマに沿って,3名のシンポジストから,子どもへのBSP適用(山下氏),発達障害への適用(南氏),演劇・スポーツのパフォーマンス向上(鈴木氏)の話題提供をしていただく。各領域に特異的な課題と工夫,領域共通の問題,新たな領域への適応可能性などを議論し,クライエントの福利の最大化に貢献できるBSPの臨床的応用を探る。
シンポジスト:山下達也(岐阜市民病院小児科 小児・思春期こころの外来)、南和行(カウンセリングルームすのわ)、鈴木孝信(BSP国際トレーナー;杏林大学)
コメンテーター:中野葉子(原宿カウンセリングセンター)
渡辺めぐみ(常磐大学)

 

 

2022年9月4日

第3回日本ブレインスポッティング研究大会 準備委員会

準備委員長 渡辺めぐみ(常磐大学)

準備委員 太田茂行 (生活心理相談室ナヌーク)・齋藤暢一朗(北海道教育大学)・鈴木孝信(杏林大学)・中野葉子(原宿カウンセリングセンター)・西田正憲(せとぐち心療内科クリニック)・深谷篤史(如月心理相談室)

 

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