皆さま
コロナ感染は下火傾向とはいえ、十分な医療体制の整備はまだまだ実現されません。改めて、全国皆様のご健勝をお祈りいたします。
さて、遅くなりましたが、2021年11月6日(土)、11月7日(日)開催の第2回研究大会(オンライン)の2号通信をお届けします。多くの皆さまのご参加をお待ちしています。
第2回 日本ブレインスポッティング研究大会
【大会委員】
第2回 日本ブレインスポッティング研究大会
大会長 太田茂行(生活心理相談室ナヌーク) 大会副会長 鈴木孝信(杏林大学; BTI-J代表)
大会委員 深谷篤史(如月心理相談室)・渡辺めぐみ(常磐大学)
【日時】
2021年11月6日(土)13:00~17:30
2021年11月7日(日)10:00~16:00
【形式】
オンライン
【お申込みフォーム】
【お問合せ】
Mail: jbsp.con2021@gmail.com
【参加費】
・初日のみ一般参加可能(BSPトレーニング未受講者)
2000円(オンデマンド視聴無し)
・BSPトレーニング受講済みの方
4000円(2日間通し・初日のオンデマンド視聴可能)
大会初日のみオープン参加可能です。ブレインスポッティングのトレーニング経験がない人でも、どなたでもご参加いただけます。
*11月6日(土)13:00-17:30*
大会長講演・BSP紹介ワークショップ・特別研究発表・招待講演のご案内
◆大会長講演 「トラウマのケアということ〜“専門性”の再考」 13:05-13:55
太田茂行(BTI-J役員;生活心理相談室ナヌーク 主宰)
【講演要旨】
ICD-11に複雑性トラウマが明記されて、トラウマの概念も大きく変容している。「心の傷」をどうとらえ、いかに援助していくかは、心理臨床全般に関わる大きなテーマである。これからの心理療法では”支援“という観点を強め、同時に治療者の専門性もとらえ直す必要があるのではないか。トラウマの概念を整理しつつ、トラウマケアのあり方を考えたい。
◆BSP紹介ワークショップ 14:00-15:15
鈴木孝信(BSP国際トレーナー; 杏林大学; BTI-J代表)
【講演要旨】
トラウマにフォーカスした心理療法としての「ブレインスポッティング」(BSP)・・・これを「なぜ?」「誰に?」「いつ?」実施するのか、そしてBSPとは「何?」であり「どのように?」実施するのか。BSPの国際トレーナーが実例に基づきながら説明する。
◆特別研究発表 「生理学的データに基づいたセッション分析法」 15:25-15:55
鈴木孝信(BTI-J代表;杏林大学)
【発表要旨】
セッション内におけるセラピストとクライエントから得た時系列心拍データから相互相関(関係性の濃さ)や、タイムラグを算出する。その上で、セッションの録画動画を照らし合わせながら、心拍の折れ線グラフを分析する。本研究法は、セラピーの本質を追求する他、セラピストの関係性を構築する力やセラピーを促進する力を養うことに有効であろうと思われる。
◆招待講演「身体性とB S P−ソマティック心理学の観点からかえりみる」 16:00-17:25
講師: 久保隆司 (日本ソマティック心理学協会会長 ; 元BTI-J役員)
【講師略歴】
臨床心理士、早稲田大学文学学術院非常勤講師。大阪大学人間科学部卒。ジョンF.ケネディ大学大学院修了(MA)。國學院大學文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。著訳書『ソマティック心理学』『ソマティック心理学への招待』『PTSDとトラウマの心理療法』『PTSDとトラウマの基礎知識』『ブレインスポッティング・スポーツワーク』など多数。
【講演要旨】
BSPはユニークなソマティック・トラウマ心理療法といえます。もちろん、「目の位置」の重要性は言うまでもありませんが、常にそれともつながる全身の身体感覚に意識的であることも大切とされます。このところはフォーカシングに遡れる特徴ですが、EMDRやSEなどのソマティックな心理療法からの影響を受けながら展開してきたBSPを、より身体性ならびに身体的ワークを交えた視点からどのように捉えることができるのか。あらためて考えてみる機会になれば幸いです。
*11月7日(日)10:00-16:30*
※11月7日開催分のみ臨床心理士更新ポイントを申請予定
◆個人発表
10:05-10:35
個人発表①「BSPの処理中における落涙反応と乳幼児の泣く反応の類似性についての考察」
西田正憲 (せとぐち心療内科クリニック) 司会:鈴木孝信(杏林大学)
10:40-11:40
個人発表②「アルコール依存症のBSPとEMDRの比較―クロコダイルモデルとDeTURプロトコルを用いて」
檜原広大(カウンセリングルーム セコイア) 司会:深谷篤史(如月心理相談室)
10:05-10:35
個人発表③「性被害を受けた女性の援助にブレインスポッティングを用いた事例」
中野葉子(原宿カウンセリングセンター) 司会:太田茂行 (生活心理相談室 ナヌーク)
10:40-11:40
個人発表④「BSPが有効だった嚥下障害の一例」
飯森洋史 (飯森クリニック) 司会:太田茂行 (生活心理相談室 ナヌーク)
13:20~13:50
個人発表⑤「ASD女子学生へのパーツワーク」
加藤澄江 (ペアベール代表;帝京平成大学大学院) 司会:渡辺めぐみ (常磐大学)
*各個人発表の要旨は3号通信にてお知らせします*
◆座談会「国際大会に参加して」 12:45-13:15
参加者:西田正憲(せとぐち心療内科クリニック)
福永美紀(Mindpro)
南 和行(カウンセリングルーム すのわ)
司会:鈴木孝信 (BSP国際トレーナー; 杏林大学; BTI-J代表)
【要旨】
本年7月に開催された第2回BSP国際大会の参加者による感想と情報の共有。ランチタイムの後は、まずはリラックスしながら視聴しましょう。
◆大会企画シンポジウム 「BSPとEMDR〜実践上の併用について」 13:55-15:10
シンポジスト:太田茂行 (生活心理相談室ナヌーク)
深谷篤史 (如月心理相談室)
渡辺めぐみ(常磐大学)
コメンテーター:鈴木孝信 (杏林大学)
【要旨】
BSPとEMDRの異同や使い分けに戸惑っている臨床家は多いのではないだろうか。クライエントの福利の最大化に貢献できる臨床的応用は、どのようなものだろうか。BSPとEMDRの異同を考慮しながら、両者の「統合的適用」について3人のシンポジストが実践を通して検討する。
◆BSPスキルアップ レクチャー「オンラインでのBSP」 15:20-15:55
講師:鈴木孝信(BSP国際トレーナー;杏林大学)
【要旨】
このミニワークショップでは、オンラインでのBSPの効果的用法の手掛かりを紹介する。関係性に着目し、物理的場を共有しない中でいかに心理的場を共有するかについて、共感という視点で具体的なヒントを提示する。また質の高いオンライン環境の重要性についても言及する。
2021年9月19日 BTI-J
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